
第23回あわじ感染と免疫国際フォーラム
大会長
濱野 真二郎
長崎大学熱帯医学研究所 教授
私たちは、感染症と免疫学の研究がかつてない速度と規模で進展する時代に立ち会っています。過去数年間にわたる前例のない公衆衛生の危機は、科学界に大きな挑戦をもたらしましたが、それと同時に、革新的なブレイクスルーを生むきっかけともなりました。ワクチンの迅速な開発、疾病の広がりを把握するための新たなツールの開発、ウイルスの変異に対応する戦略の立案など、私たちは目覚ましい進展を遂げてきました。現在、ポストパンデミックの世界において新たな課題に向き合い、これまでに得た知見と経験を共有し合うことが、より一層重要となっています。
「あわじ感染と免疫国際フォーラム」は2001年に始まり、今年で23回目を迎えます。この間、ウイルス学、細菌学、寄生虫学、免疫学の研究者たちが一堂に会し、学会の枠を超えたネットワークを形成し、共同研究や共同開発プロジェクトを推進してきました。また、海外の先端研究者も招聘することで、近隣諸国をはじめ多様な研究機関からの参加を促進し、国際的な交流の場を築いてきました。
2025年は長崎大学熱帯医学研究所が中心となり開催いたします。今大会のテーマは「Multidisciplinary Approaches to Understand and Control Infectious Diseases」です。感染症や免疫の最先端研究者によるシンポジウムに加え、各分野のレビュートークを企画しています。これらのセッションでは、新しい発見や最先端の研究手法、未来の研究方向性について深く掘り下げる予定です。多様な専門性を持つ参加者による活発な議論を通じて、異なる視点が交差し、革新的なアイデアが生まれることを期待しています。
また、本フォーラムでは、若手研究者と経験豊富な専門家が互いに学び合う機会の創出も重視しています。産学官の枠を越え、日本全国および世界各国から幅広い研究者をお招きし、特に若手研究者の発表機会と交流の場をさらに充実させる計画です。
これらの活動を通じて、感染症と免疫学の分野において、次世代の研究者たちにインスピレーションを与え、新たな研究の地平を切り拓く契機となることを願っています。
皆様の積極的なご参加を、心よりお待ちしております。
